『相棒14』も最終回を迎え、すべての回の視聴率が出揃った。四代目相棒、反町隆史演ずる冠城亘の初めてのシーズンはどうだったのか、振り返ってみよう。
『相棒14』視聴率推移チャート
新相棒登場!とのことで、注目度の高かった初回の視聴率が高いことは頷ける。そこから第8話「最終回の奇跡」まで減少傾向にあり、反町の演技や脚本が叩かれる主因となった。 が、成宮寛貴演ずる甲斐亨のラストシーズンである『相棒13』も下図のように第7話まで漸減する傾向にあり、『相棒14』初期の視聴率減少傾向を以て、ただちに反町や脚本が悪いということにはなるまい。
『相棒13』視聴率推移チャート
反町の功罪
※個人の感想です
肉体派の反町に頭脳派官僚の演技が出来るのか?との否定的予想に反し、まったく違和感なく亘を新相棒として見ている自分に驚いた初回の衝撃。そのことで個人的に役者・反町隆史を見直した。 亘の飄々とした物言いや立ち振る舞い、それでいて抜け目なく、自らの目的を果たすためにあらゆるものを利用する行動ポリシーは、キャラ付けとしてとても面白く、右京との年齢的なバランスもよかった。また法務省キャリアの身分から、歴代相棒とは異なって右京と主従関係にならず、対等に近い関係であったことも新鮮だった。 二代目相棒・神戸尊や三代目相棒・甲斐亨は、右京の使いっぱしりって感しだったからね。
判定!反町はシロ 反町には四代目相棒・亘をそつなく演じた功があり、一方の罪については特に指摘すべき難点はなかったと筆者は考えるが、読者各位の意見はどうだろうか? 脚本の功罪
結論を先に述べておこう。あまりに酷い。真野氏に向けたことばだ。陣川くんのキャラが破壊された第12話「陣川という名の犬」は、古くからの相棒ファンにとって忘れがたいエピソードとなった(悪い意味で)。第10話でも軍人に襲われて撃退する右京とか…どんだけ超人にすれば気がすむんだよ! 杉下右京の能力が突出しすぎてつまらなくなっているのは事実だと思う。 徳永富彦氏の手になる、SF調のまるでSTEINS;GATEのような展開をみせた第17話「物理学者と猫」は賛否両論あったようだ。個人的には大いに楽しんだ。 判定!真野はクロ 真野氏には担当から外れてもらうことにして、多くの相棒ファンは脚本家の奮起を待っている。さまざまな登場人物のキャラを活かしたシナリオをぜひ見たいものだ。
コメント